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HOME >> 地域再生はこうすればデキル >> 四国は社会起業の宝庫〖道の駅を利用した町おこし四万十ドラマ〗
四国は社会起業の宝庫〖道の駅を利用した町おこし四万十ドラマ〗


 四国は、ユニークな町おこしの宝庫であり、非常に町おこしのユニークな形が
たくさんあります。

 徳島では、葉っぱビジネスで有名になって、世界の100人の社会起業家のひとりとして
      選ばれた横石知二さんの仕掛けた上勝町。
      いまでは第3セクターの株式会社いろどりは年商2億6000万円を超えています。
      原価率がなんだかんだいっても他の材料に比べればかからない「葉っぱ」ですから、
      利益率の高さは、すごいモデルであると思います。
 高知では、ゆずを軸とした農産物のブランド化で成功した馬路村。
      その卓越したネーミング「ごっくん馬路村」が大ヒット、いまではスポーツドリンクまで
      だしてしまう商品力の強さは卓越しています。
 
 愛媛では、なんにもなかった町の夕日を「日本一夕日が美しい町」と名づけて、夕日ミュージアム
      などの仕掛けを行った若松新一さんの旧双海町の取り組み。
      UCCコーヒーを真似て作ったゆーひーひーコーヒー。
      おやじダジャレで年商1500万をこれだけで売っちゃったという快挙。 
      その後の市町村合併でいまはその隆盛はないものの、いまでも若松さんが人間牧場と
      題して、いろいろな仕掛けをやっておられます。

 香川では、漁師町の島を、そっくりそのままアートの島にした「直島」。
      ベネッセコーポレーションの創業一族福武さんたちが、ここにしかない
      芸術ということで、島全体をアート化。家の街並みをそのままアート化した
      家プロジェクト。安藤忠雄が仕掛けた地中海美術館など、その取り組みは
      ただの篤志家の試みではなく、新たな仕掛けのモデルにもなっています。
      まさに、いまだ芸術化していっている途中の島でもあります。
      
       
  
 こんな社会起業の宝庫四国に、また新たな仕掛けを行っている町があります。
 それが四万十川の流域で、源流に近いところにあるしまんと市。
 その中でも、特に必見なのが、高知市内から1時間50分ぐらいかかる場所にある
 「四万十とおわ」という道の駅を舞台とした、株式会社四万十ドラマの取り組みです。

 先日の7月16日に香川大学地域マネジメント科で講義した講座のファイルをもとに
お話をしていきます。

トップ
成功事例

 四国の有名な成功事例をみると、上のように、「なんにもない」ように見えたところ
から「何か(そこのブランドに育て上げた)」を見出し、育て上げた事例と、
あるものを最大限活かしていく手法の2つにわかれています。
 直島の事例がこれまでの地域ブランドの手法ですが、いまみなさんが注目しているのは
前者のパターンです。

 後者の地域にある特産物をブランド化させていくのは、ある意味、消費者目線が
なかなか活かせていないものが多いです。

 たとえば、その地域で「・・・」という魚が獲れるという地域の事情と、
その「・・・」という魚をほしいと思う「市場のニーズ」とは、異なっています。

 地域ブランドが陥っている間違いは、ここに多く潜んでいます。

 特に、商品力がへたにあると、「いい商品なのに、なんで売れないんだろう」という
話になってきます。生産者目線(地域の人の目線)と、市場の目線はやはり、違うのです。

町おこしの基本図

いくら地域ブランドの付加価値を作ろうとしても、市場がほしがる商品を
提供しなければ、町おこしもなにも生まれないという話です。


そこで、成功事例から成功の法則をいろいろまとめてみました。

町おこし成功の法則

 四国でうまくいっている事例は、まず「圧倒的な危機感の共有」があります。

 上勝では、寒波による農業の大打撃があり、高齢社会という「町の維持ができるかどうかの
 瀬戸際」というのがありました。
 ほかの地域でも同じです。何らかの形で「どうにかしないとマズイ」という危機感の共有が
あります。
 この危機感がないのが「商店街」でして、シャッター商店街でも「あきらめムード」で
(なんだかんだいっても生活でき、廃業してしまえばいいと地権者が思っているので、必死さに
かけている)、どうしようもないところがほとんどです。

 これは全国的に同じで、若者がいない、後継者がいないという問題は、実は
商店街がこれまでいい時期もあったのにも関わらず、「商店街のブランドを作れなかった」
点にあります。
 *この事例で、全国的にその挑戦が注目されているのが高松市丸亀町商店街の試みです。
  これは7月22日のガイアの夜明けを見てください。また、レポートを書きます。

 
 そして、「リーダー(仕掛け人)の存在」。圧倒的な危機感の共有の前に登場してきた
リーダーなしに、町おこしは無理です。
 このリーダーたちの共通点でいえば、「よそ」を知っている人が多いということです。
 あるいは「よそ者力」を使うのが上手だということです。
 上勝でも、横石さんは上勝の出身者ではありませんし、ほかのリーダーたちも、異なる世界を
良く知っていたり、海外(四国の外という意味です(笑))の事情に精通していることが
挙げられます。
 直島を仕掛けた福武さんはその象徴かも知れませんね。

 ですので、うまくいったところは、やはり移住者が出てきています。
 町に魅力があるからだと思います。

 そして、助成金(官)を使うのがうまい。これです。

 多くの成功事例が、官民の第3セクターをうまく使った事例です。
 双海の若松さんは、公務員ですし、教育長まで務めた方でもあります。
 上勝の会社も第3セクターですし、馬路もそうですね。
 直島も結果的に、県などがバックアップしていますから、非常にうまいです。

 そして、どの事例もPR上手です。
 
 それは、ストーリー性を最初からうまく組み込んでいるために、
「誰からも応援されやすいモデル」になっているから、メディアにも乗りやすい
からだと考えられます。
 上勝では、おばあちゃんを成功事例に説明がなされていますし(高齢者の元気な
町というフレーズはメディアも応援しやすい)、またおばあちゃんしかPRには
ださせません(笑)。もっと若い人で活躍している人もいますが、それは隠しています。

 そこがPR上手なところです。

 双海にしても、夕日を題材にした珈琲作りや、語り手としてもすぐれた話者である
若松さんが講演やメディアに登場することで、お客様へ的確な情報が伝わります。


 そういうところは非常にうまいな、と思います。

 それでは今回取り上げる四万十川の事例はどうでしょうか。

 まずパンフレット類を見てください。
 
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 これは四国経済産業局が農商工連携事例で取り上げた「ドジカラ」という
記事です。
 *「四国経済産業局 ドジカラ」で検索すれば、PDFをダウンロードできます。
   もちろん無料です。
 この写真にでているのは、捨てるだけであったヒノキ(地域の特産物)の端材を
正方形に製材し、ヒノキの香りのする液体をしみこませて、風呂に浮かべると
ヒノキ風呂に早変わりという商品です。
 これが銀行などの販促物として採用され、うん億円の売り上げをだしたという
代物です。


ドジカラ

 次に登場したのが、新聞紙で作ったカバンで商品を売るというものです。

 これは高知の砂浜美術館や様々な仕掛けを作った仕掛け人であるデザイナー梅原
真さんの提案で、伊藤さんという主婦の方が作り方を提案して商品化されたものです。
 いまでは数100円で四国新聞でできあがったカバンが売られ、海外の美術館にも
輸出されている代物なのです。

 すごくないですか?

仕掛け人

 このかたが株式会社四万十ドラマの社長、畦地さんです。
 
 もと農協職員というかたですが、このあたりにも農協の流通力と地元への
密着度を活かした点の証左ですね。

 パンフレット一つにしても、良くできています。

パンフレット
パンフレット

このしまんとの試みは、年々減りゆく人口と観光の激減。
圧倒的に危機感に迫られている地区なのです。

この困った中で仕掛けていったのが、四万十川のブランド。

それだけでは弱いので、昔から作っていた「お茶」に注目。
95パーセントを静岡に輸出していた茶どころであった現実に
着目し、しまんとのブランドとお茶をミックス。

そして40年前まで作っていた紅茶を復活させ、紅茶を一つの
目玉にしたブランドを作り上げていきました。


同時にしまんとそのものの魅力も再開発。
新たに沈下橋にこだわってブランドを作ってみました。
沈下橋

国土交通省が仕掛けている「道の駅」とうまくコラボレーション。
小売りのできる場所を活かしての町おこしが生まれたのです。


さらに、さらにです。

世界の食がんメーカーとして名をはせた「海洋堂」の創業者が
高知県黒潮町出身ということで、海洋堂の食がんをメインにした
ミュージアムの誘致にも成功。


世界中から見ても、いってみたい魅力のある場所づくりになろうと
しています。

これで四国には世界からお客様を呼べるコンテンツがそろいつつあります。


世界遺産にいずれなるであろう「お遍路88か所」
芸術の島「直島」
外国人に人気の徳島/山城町の「吉野川ラフティング」
高知の海洋堂ミュージアムなどなど。


ほかにもいろいろなコンテンツが眠っているはずです。


こんな事例を多くみなさんに提供していければ
と思っています。


おおにし拝 

   
 
 
 


 


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